紫香楽宮跡一帯をのぞむ
『甲賀市史』全8巻のトップを切って、平成19(2007)年12月に刊行しました。
新生甲賀市にとっては初めての歴史書となることはもちろん、甲賀地域でこのように広域を対象としたものは、大正15(1926)年に刊行された『甲賀郡志』全2巻以来81年ぶりとなります。
第1巻は、ふるさと甲賀の自然と地理、そして原始時代から平安時代を対象としています。古墳時代の大型倉庫建物群が発見されて全国的に注目された植遺跡。古代における天下分け目の戦いとなった壬申の乱。聖武天皇が仏教を中心とした理想の国づくりを思い描いた紫香楽宮と大仏の造立。その華やかな行列が人々の目を奪った斎王の群行と頓宮。常にわが国の動脈となってきた東海道の変遷。平安時代の豊かな仏教彫刻などが詳しく紹介されています。また付録の「甲賀市地質図」は甲賀の大地をつくる地質の広がりが一目でわかると好評です。
常に日本の歴史の大きな流れとリンクしながら、地域色豊かな歴史文化を紡いできた甲賀と甲賀人の、いわばその「原点」が明らかになります。どうぞ座右にお備え下さい。
体裁
B5判 上製本 箱入り 本文580ページ 巻頭カラー口絵16ページ
付録 5万分の1甲賀市地質図
第1巻執筆者(敬称略)
- 秋山 元秀(滋賀大学教授)
- 井上 満郎(本巻担当編集委員・京都産業大学教授)
- 今本 暁(比叡山高等学校教諭)
- 大橋 信弥(滋賀県立安土城考古博物館学芸課長)
- 小笠原好彦(滋賀大学名誉教授)
- 川北 靖之(京都産業大学教授)
- 木村 至宏(編集委員長・前成安造形大学学長)
- 小西 省吾(甲賀市みなく子どもの森自然館学芸員)
- 鈴木 良章(甲賀市教育委員会歴史文化財課埋蔵文化財係長)
- 高梨 純次(滋賀県立近代美術館学芸課長)
- 瀧浪 貞子(京都女子大学教授)
- 田村 幹夫(日本地質学会会員)
- 中村 健二(財団法人滋賀県文化財保護協会主任)
- 林 博通(滋賀県立大学教授)
- 日永伊久男(日野町教育委員会町史編さん室主任)
- 細川 修平(滋賀県教育委員会事務局文化財保護課副主幹)
- 本郷 真紹(立命館大学教授)
- 松岡長一郎(甲賀市文化財保護審議会副会長)
販売価格
1冊3,500円