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甲賀路の春を彩る「水口曳山祭」の曳山巡行
甲賀路の春を彩る「水口曳山祭」の曳山巡行

「水口曳山祭」は、毎年4月20日を中心に行われる水口神社(水口町宮の前)の春祭りで、滋賀県の無形民俗文化財に指定されています。祭りの行われる水口の町は、江戸時代東海道50番目の宿場町として、また水口藩加藤氏の城下町として繁栄しました。水口神社はその鎮守で、春祭りに曳山が登場したのは、江戸時代中期の享保20(1735)年のこととされます。それまでは中世的な「郷祭り」でしたが、経済力を得た宿町民が主体となって、まずは仮装や踊り、作り物の行列が加わり、やがて曳山の巡行を中心とした都市型の祭礼へと転換したのです。

この祭礼の主役である「曳山」は、一般にはヤマと呼ばれ、二層露天四輪構造で非解体式。上部にダシと呼ばれる作り物を飾る「作り山」に分類されます。ダシは巡行ごとに題を替え、本来は芝居などの一場面を構成するものでした。現存する16基は江戸時代後期から明治時代前期にかけてつくられており、14基が白木山、2基が塗り山で、社殿建築をおもわせる姿をしています。いずれも宿場町であった旧市街地を構成する「町」(チョウ)が保有します。曳山が巡行する際に奏でられる音楽が「水口囃子」で、勇壮闊達なリズムは西日本では珍しく、江戸時代後期に江戸の祭り囃子の影響を受けて成立したものと考えられています。

全国的に江戸時代の地方都市では、曳山屋台、鉾やだんじり、そして山車などと呼ばれる作り物の出る祝祭性豊かな祭礼が成立しました。水口曳山祭は甲賀地域唯一の例であるとともに、その成立・発展の様子が古文書によって明らかであることもあわせ、大変重要なものと評価されています。

詳しくは『甲賀市史』第6巻をごらんください。

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