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 皆さん、おはようございます。本日ここに、平成30年第3回甲賀市議会定例会が開会されるにあたり、提案いたします議案のご審議を願うに先立ち、一言ご挨拶を申し上げます。

 まず、衆議院議員総選挙の開票における不適切集計につきましては、議員の皆様をはじめ市民の皆様に大変なご迷惑、ご心配をおかけしております。

 現在、選挙管理委員会におきまして、「甲賀市選挙事務不適正処理再発防止委員会」により、本件の検証と再発防止策の検討が行われており、5月23日には中間報告書が提出されたところであります。

 また、議会におかれましても、「開票事務不正調査特別委員会」を設置いただき、調査、検証や再発防止に向けた検討を行っていただいており、委員の皆様にご尽力を賜っておりますことに深く感謝申し上げます。

 6月24日に執行予定の滋賀県知事選挙においては、選挙管理委員会とともに厳正な管理執行に万全を期してまいります。併せて、市行政への信頼回復のため、甲賀市役所の全職員が一丸となって、法令遵守はもちろんのこと、徹底した職員の意識改革に引き続き全力で取り組んでまいります。

 そして、去る5月7日、水口小学校の児童が下校途中に側溝にてお亡くなりになる大変痛ましい事故が起こりました。小学校に入学したばかりのお子様がこのような事故に会われ大変残念でなりません。同じ世代の子どもをもつ親としても胸が張り裂ける思いでいっぱいであります。亡くなられたお子様のご冥福を心からお祈り申し上げます。

 この事故の緊急対応として、既に側溝にはグレーチングを設置いたしましたが、本議会に上程しております補正予算においても、他の箇所を含めた側溝改修にかかる設計及び工事費を計上し、安全対策を講じてまいります。

 このような事故を防ぐため、全ての小中学校において緊急通学路再点検を実施しており、その点検報告の結果を踏まえ、部局横断的にその対策を進めるとともに、児童生徒の登下校時等の安全指導につきましても、小中学校と連携を図り、しっかりと対応をいたしてまいります。

 さて、滋賀県で初めて、甲賀市がジェトロ滋賀 貿易情報センターと海外販路開拓のための協定を締結したことをきっかけに、このたび、ミシガンで商談した企業を中心に、米国で日本茶を取り扱っている企業を招聘してくださいました。お茶の生産現場や製造現場、小売店舗等を紹介するとともに、商談会が開かれ、私も、5月30日にバイヤーの方とお出会いし、お話をお伺いすることができました。

 バイヤーの皆さんは、甲賀市のことを大変気に入ってくださり、土山茶や朝宮茶はもちろんのこと、プライベートで信楽焼など沢山の買い物をされた様子で、米国に帰ったら、甲賀忍者も大いに発信していくとおっしゃっていただいておりました。

 また、本市は2020年に開催されます東京オリンピック・パラリンピック競技大会におきまして、シンガポール選手団のホストタウンとして第7次登録を受けました。観光や文化、産業振興につなげていける絶好の機会になるものと大きな期待を寄せているところであります。

 農産物をはじめ、忍者や信楽焼など、甲賀市には対外的に売り出していける豊富な資源に満ち溢れています。私は、あらゆる機会をとらえ、甲賀市の営業マンとして、職員皆さんと一緒にスティセールスに力を入れ、より一層、本市をPRしてまいります。また、立命館大学との協定なども活用して官民連携をさらに進め、民間の力を活かして行政課題の解決につなげてまいりたいと考えております。
 
 それでは、3月定例会以降における市政の主な動きにつきまして、少しお時間を頂戴いたしますがご報告申し上げます。
 まず、総合政策部所管事項といたしましては、昨年から進めている官民連携事業でありますが、先月、地域の人達が住み慣れた場所で健康で安心して暮らせるようにとの思いがこめられた「甲賀いこい村」が甲南町野尻地先にオープンいたしました。本施設は、民間主導で整備されたもので、地方創生交付金を活用した障害者就労支援施設のパン工房とカフェや、企業主導型の保育所の他、高齢者のグループホームやデイサービスセンターも併設されており、子どもから高齢者までが集い、生きがいを創り合える拠点施設でもあり、産官学金が連携した市内初めてとなる取り組みであります。

 今後は、福祉だけに留まらず、女性の活躍支援など、新しいイノベーションが民間主導により生み出されていくことを期待しております。

 次に、甲賀市、湖南市にまたがる広域的な行政課題を解決していくため、5月16日に「甲賀市・湖南市広域行政協議会」を設立いたしました。議長、副議長様にもご参画いただいており、人口減少に立ち向かうため、両市が連携を強化し、市民サービスの更なる向上や、行政事務の効率化など広域連携によるスケールメリットを活かしていくための調査、研究に取り組んでまいりたいと考えております。

 現在、本市が単独で行っております電算システムにつきましては、次回の更新時期に合わせて草津市、守山市、栗東市、野洲市、湖南市、近江八幡市、米原市の7市で運営している「おうみ自治体クラウド協議会」に参加することで、システムの共同利用による運用コストの削減、災害時の業務継続性の確保を図っていきたいと考えており、本年中には議会提案のための必要な手続きを進めてまいります。

 また、市民が集い交流し、連携・協働をさらに深めるための拠点となる「(仮称)まちづくりコア・ステーション」の整備につきましては、現在、基礎工事を進めており、8月頃には躯体工事に移行したいと考えております。施設の管理運営方法などにつきましては、現在、市民活動団体の皆様のご協力のもと懇話会を開催し、ご意見等をお聞かせいただいており、平成31年4月の開所に向けた準備を進めているところであります。

 続きまして、総務部所管事項について申し上げます。

 6月1日付けで「平成31年度予算編成方針」を各部局長に通知いたしました。平成31年度は、「歳入に見合った歳出」を目指し、その編成過程において市民の皆様や議員の皆様との対話の時間をより多く確保するために、例年より早い時期から予算編成作業に着手することといたしました。

 第2次総合計画に描く未来像実現のため、また、財政計画に基づく健全な財政運営の確立を目指すことを基本方針として編成に取り組むことといたしております。

 また、地域の身近な行政窓口の充実と災害発生時の防災機能の強化並びに地場産業の振興と観光推進を図るため、老朽化している信楽地域市民センター・信楽伝統産業会館等の整備を進めております。現在、建設工事の入札手続き中であり、平成32年2月の完成に向けて、取り組みを進めてまいります。また、甲南第一地域市民センター及び土山地域市民センターの改修につきましても、現在、設計業務に着手しており、地域、関係団体の皆様のご意見をお聞きしながら、早期の改修工事実施に向け、取り組んでまいります。

 次に、市民環境部所管事項といたしましては、国民健康保険制度の改革により、持続可能な制度とするために、これまで市が単独で運営していたものを本年4月から県と市町の共同による運営に変更いたしました。国保加入者の資格管理や保健事業、国保税の決定・納付はこれまで同様に市が窓口であり、今後も、県と連携を図りながら国民健康保険制度の安定運営に努めてまいります。

 続きまして、健康福祉部所管事項について申し上げます。

 高齢者一人ひとりが、住み慣れた地域で自立した日常生活の営みができるよう支援する介護保険制度の基本理念のもと、「第7期介護保険事業計画・高齢者福祉計画」を策定いたしました。本計画では、介護保険料月額基本額を5,940円とさせていただきました。在宅サービス及び施設サービスの充実とともに、地域包括支援センターの機能強化、在宅医療と介護の連携、認知症施策などを重点的に、オール甲賀で高齢者を支える「地域包括ケアシステム」の充実を図ってまいります。
 なお、地域密着型サービス基盤整備につきましては、第6期計画に基づく「看護小規模多機能型居宅介護施設」が本市では初めて甲南町深川市場に整備され、5月より開設されています。

 また、5月26日には、平成29年度にスタートした「健康寿命を延ばそう事業」の報告会を行いました。自治振興会5団体、ゆうゆうクラブ1団体により、地域の名所を巡るウォーキングコースの設置や、健康器具を設置したトレーニング室の開設など、それぞれの地域に適した健康づくりに取り組んでいただき、こうしたモデル事業を参考に、市民の皆さんが健康への意識を高め、地域での健康づくりの輪が広がることを期待しています。

 次に、こども政策部所管事項について申し上げます。

 まず、子育て支援関係では、市内で初めてとなる民設民営の児童クラブが2ヶ所開設されました。児童クラブの利用対象が6年生までに拡大されたことや共働き世帯の増加により利用者は年々増加しており、多様な保育ニーズに応えるためにも、民間参入を働きかけてまいります。

 また、平成28年度に発行いたしました0歳、1歳児を対象とした、祖父母のための子育てリーフレット「忍法!祖父母術(入門編)」の続編として、この度、2歳から小学校入学までの幼児を対象とした「(忍び編)」を発行いたしました。ライフスタイルや育児方法が変わり、戸惑いを感じている祖父母の方々が孫育てのための育児情報誌としてご活用いただけるよう、子育て支援センターや孫育て講座での配布、市のホームページや子育てポータルサイト「こうか子育て応援ネット」などに掲載しております。

 次に、本年4月から教育の専門的な見地から学齢期の子ども達や子育ての悩みなどを抱えている保護者の相談に応じるため、新たに学齢期相談員を1名配置いたしました。相談員は、市内の子育て支援センターにおいて相談に応じるほか、関係機関への繋ぎや情報提供等を行い、子育ての支援を行います。

 また、保育園・幼稚園関係では、昨年度に甲賀市幼保・小中学校再編計画に基づき、周辺地に建て替えることに了承をいただきました公立水口西保育園につきまして、地域や保護者の代表、学識経験者などで構成される「水口地域公立保育園実施計画検討協議会」を設立し、具体的な園づくりに向けて協議を始めていただいております。水口東・岩上保育園と伴谷幼稚園・伴谷保育園の実施計画検討協議会につきましても早期に立ち上げていただけるよう、協議を進めてまいります。

 次に、産業経済部所管事項について申し上げます。

 商工観光分野では、去る4月28日、信楽駅前陶器市に合わせて、世界的なガーデンデザイナーの石原和幸氏により信楽焼を活かしたガーデニングショーを開催していただき、ゴールデンウィークの幕開けを飾る輝かしい演出に多くの方々が魅了されたところであります。今後このような取り組みを進める中で、信楽焼の魅力が世界中に伝わることを期待するところであります。

 昨年4月に「甲賀忍者」と「信楽焼」が日本遺産に認定をされ1年が経過いたしました。この間、「甲賀忍者」は伊賀市と、「信楽焼」は「日本六古窯」として、備前市をはじめ5つの市町と共に、それぞれ協議会を設立し、パンフレットやプロモーション動画の作成、協議会ホームページの制作、案内板の設置、マーケティング調査などの取り組みを進めてまいりました。本年度もインバウンドを意識した各種PR事業の推進やプロのガイド育成、信楽焼においては6産地のネットワーク構築などを推進してまいります。

 本市特産の茶業につきましては、低温と乾燥による脱水症状により発生するとされている寒干害の被害が約40年ぶりに発生いたしました。引き続き、被害状況の把握に努めるとともに、地元の皆様の声に応えられるよう対策を講じてまいりたいと考えております。

 林業関係では、2021年春、本県開催の「第72回全国植樹祭」の会場候補地として「鹿深夢の森」が選定され、本年秋の正式決定に向け準備を進めているところであります。本県での植樹祭の成功に向け、今週末の6月10日には、福島県南相馬市で開催される「第69回全国植樹祭」に林田議長様をはじめ本市林業関係者の皆様とともに私も参加させていただく予定であります。林業振興と森林保全をはじめ、甲賀忍者や信楽焼等、本市固有の資源が全国へ発信できる植樹祭を開催できるよう、南相馬市の様子をしっかりと拝見し、参考にさせていただきたいと思っております。

 次に、平成25年度から本格実施いたしております「忍者の里こうかで田舎体験事業」につきましては、今年度は12校、約1270名の受け入れを予定しております。5月18日の東京都国立(くにたち)市立第2中学校3年生175名の修学旅行を皮切りに、これまで3つの中学校から約440名の子ども達が本市で農村体験を行い、風景の魅力、人との出会いの素晴らしさを心に深く刻んでいただいたものと思っております。ご協力いただきました市民の皆様に心より厚くお礼を申しあげます。

 次に、建設部所管事項について申し上げます。

 去る5月21日、市内におきまして、「名神名阪連絡道路整備促進期成同盟会」の総会が開催され、近年高まりつつある地域の機運を更に高めるため、7月22日にシンポジウムを開催することが決定いたしました。

 名神高速道路から名阪国道に至る30キロメートルの整備区間の指定に向け地域ビジョンを訴えながら、本同盟会の会長として積極的に要望活動に取り組んでまいります。

 また、「大戸川ダム」につきましては、5月16日に滋賀県知事がダム建設予定地と主要地方道大津信楽線の現場視察及び大津市地元住民との意見交換を実施され、5月30日には、大戸川ダムの効果・影響を検証するため、有識者を交えて「第1回大戸川治水に関する勉強会」が開かれたところであります。

 本市といたしましては、大戸川ダムを起点とした信楽地域の河川改修について、河川整備計画に記載されるように引続き強く要望してまいります。

 これまでから整備を進めております「新町・貴生川幹線 内貴橋改築事業」につきましては、昨年度に地権者の方々のご協力により一部、用地買収ならびに物件移転が完了いたしました。今年度も引き続き用地取得に努め、河川区域内における下部工工事を行う予定をしております。

 続きまして、教育委員会所管事項を申しあげます。

 まず、甲賀市幼保・小中学校再編計画につきましては、新たに、4月7日に雲井学区保育園・小学校再編検討協議会、5月15日に小原小学校再編検討協議会を設立いただきました。引き続き他の地域におきましても、子ども達により良い保育・教育環境が整備できますよう、再編検討協議会を設立していただけるよう取り組んでまいります。

 次に、新水口体育館整備事業につきましては、予定地である甲賀病院跡地周辺地域の区や自治会、施設利用者の皆様による検討委員会でご審議、ご検討をいただき、建設のコンセプトや施設内容についてご提言をいただきました。今後は、このご提言を踏まえ詳細な設計業務を進め、平成31年度中の完成を目指してまいります。

 以上、3月定例会以降における主な市政の動きについて、ご報告させていただきました。

 本日、提案いたしますのは、報告案件が6件、人事案件が1件、専決案件が5件、新規条例が1件、条例の一部改正が6件、補正予算案件が1件、その他の案件が1件の合計21件でございます。

 よろしくご審議のうえ、ご賛同賜りますようお願いを申しあげまして、開会の挨拶とさせていただきます。

 どうぞよろしくお願い申しあげます。

 平成30年6月4日