麻しん(はしか)について
平成28年8月から、海外から持ち込まれた麻しんが関東地域を中心に発生し、その後関西空港を中心に広がっています。今まで麻しんにかかったことがない方や、予防接種を受けていない方は特に注意が必要です。
麻しんとは、麻しんウイルスの空気感染によって起こります。潜伏期間は10~12日です。最初3~4日は38度前後の発熱や咳、のどの痛みなどの症状が続き、一時おさまりかけたかと思うと、また39~40度の高熱と発疹が出ます。高熱は3~4日で下がり、次第に発疹も消えます。
肺炎や中耳炎、まれに脳炎などを合併することがありますが、合併症のない場合は7~10日後に回復します。
麻しんの特別な治療法はなく、症状を楽にする治療(対症療法)が行われます。合併症がある場合は、それに応じた治療が行われます。
麻しんは感染力が非常に強く、免疫のない人が暴露をうけると90%以上が感染します。学校保健安全法では、解熱したあと3日を経過するまで出席停止とされています。
麻しん(はしか)の予防について
麻しんはインフルエンザより感染性が強いと言われています。次のことに注意しましょう。
・できるだけ人ごみを避けましょう。
・急な全身性発疹や発熱などの症状が出たら、早めに医療機関を受診しましょう。
・医療機関受診の際は、受診前に電話等で麻しんの疑いがあることを伝えてください。
・予防接種を受けましょう。麻しんの定期予防接種は、風しんとの混合ワクチンで2回接種(1回目が1歳、2回目が小学校就学の前年)です。
・今までに麻しんの予防接種を受けたかどうかはっきりしない場合などは、麻しんの抗体があるかどうかを調べる血液検査(抗体価検査)を医療機関で受けることができますので、かかりつけ医にご相談ください。(抗体価検査や定期以外の予防接種は自費です。)
参考
厚生労働省 麻しん・風しん(外部サイトへリンク)
厚生労働省 麻しん(はしか)に関するQ&A(外部サイトへリンク)
国立感染症研究所 麻しんQ&A(外部サイトへリンク)