甲賀のやきもの-八田焼・下田焼・水口光阿焼
より多くの方に地域の陶芸文化に触れる機会を提供するため、滋賀県立陶芸の森と水口歴史民俗資料館が連携し、特別陳列をします。
この特別陳列では陶芸の森のコレクションから甲賀の、とくに水口とその近隣で焼造されたやきものを紹介します。
穏やかで素朴な〈暮らしの美〉をいまに伝える八田焼と下田焼、また水口の名刹・大徳寺ゆかりの幻の雅陶・水口光阿焼。
これらの作品を通して、湖国の風土と歴史に育まれたやきもの文化の魅力の一端を体感いただければ幸いです。
■会期:令和5年12月2日(土曜日)~ 令和6年3月13日(水曜日)
■開館時間:10時~17時
■休館日:木曜日・金曜日・年末年始(12月28日~1月5日)
■場所:甲賀市水口歴史民俗資料館 第2展示室
■入館料:大人200円
※下記の方は無料
・市内に在住、在勤または在学される方
・18歳未満および高校生の方
・障がい者の方などご本人様と同伴者様1名
■主催:滋賀県立陶芸の森(協力:甲賀市水口歴史民俗資料館)
展示作品紹介


水口光阿焼 「赤楽宝珠形蓋物」18C前半/江戸時代 滋賀県立陶芸の森陶芸館蔵
仏教において宝物とされる宝珠のかたちを模した蓋物で、光阿が隠居後の61歳の頃に制作した作品。
蓋裏に「幾千世の心をこめた/□くね□し/玉こそ老がいはひなりけれ/六十一才/光阿作」、また高台には「湖東水陽/ 前大徳」そして花押が記されています。宝珠は願いごとが叶う縁起ものとして建築や工芸の装飾にも好まれてきた意匠です。
詩句の内容などから、何かの祝いに関わるものとして制作されたのではないかと考えられます。