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市長あいさつ

 皆さんこんにちは。日ごろから、記者の皆様方には、甲賀市内を取材発信していただき甲賀市のPRや市民の皆様方へのご理解を進めていただいておりますことに感謝申しあげます。

 今年は、非常に雪の多い冬となっております。除雪等、市民の皆様にはご苦労をいただいており、市としてもこれまでにない対応を迫られているところですが、暦の上でも立春が過ぎ、市内では田村神社の厄除け大祭の時期を迎えようとしており、いよいよ春の訪れも近いのかなと感じております。

 市長に就任して、3ヶ月余りが経過しました。振り返りますと、就任後すぐに平成29年度の予算編成に取りかかり、臨時議会を2回、議会定例会を1回、開催させていただきました。地域の業界団体の皆様方との交流や、職員との交流で私の思いを伝えさせていただいたり、組織の再編や新しい総合計画の策定したりと、あっという間に過ぎた3ケ月でした。

 その中で、常に申し上げていますが、行政は万能ではないという中で、いかに地域の皆様方がまちづくりに参画いただくのか、これからの地方自治を進めていくために重要であり、予算編成でも歌っている「オール甲賀」をキーワードにさらに地域住民の皆様方と一緒に未来を切り拓くという観点で市政を進めていきたいと思います。
平成28年度も残すところ約1ケ月半となり、しっかりとした締めくくりと新年度に向けての備えをしていこうと考えております。平成29年度の予算を審議いただく3月議会定例会が2月16日から始まります。ご承知のように、新年度の組織では、1月の臨時議会で可決いただきました「こども政策部」を新設させ、子育て施策の充実を図ってまいりたいと考えております。
 平成29年度の一般会計当初予算(案)は、小中学校の環境改善にスピード感をもって取り組むために、国の補助金を確保したうえで、平成28年度3月補正予算に14億円を前倒しした結果、390億円の規模となりました。実質的には、前倒し予算も平成29年度の予算に勘案すると教育予算に特に伸び率としては重点を置いた予算編成となっています。
一般会計では、「オール甲賀で未来につなぐ!チャレンジプロジェクト」として、「子育て・教育」、「地域経済」、「福祉・介護」という3つのテーマに基づき、プロジェクト10(テン)と名付けた10のプロジェクトに重点的に取り組みます。
 1つ目は、「生きる力・キャリア教育プロジェクト」として子どもたちの生きる力を育むとともに、ICT・キャリア教育を推進します。2つ目は、「子育て世代応援プロジェクト」として、地域、企業、行政が一体となった政策を進めます。3つ目は、「保育の『質』向上プロジェクト」として、保育時間延長など保育サービスの充実を図ります。4つ目は、「シティセールス推進プロジェクト」として、甲賀市の住みよさを市内外に発信しながら、市民、企業から選ばれるまちとなるよう取り組むとともに、ふるさと納税制度を活用することで財源の確保と地域経済への波及効果を生み出します。5つ目は、「新産業特区プロジェクト」として、産・官・学・金などの分野横断的に、地域の稼ぐ力を高める施策となっております。6つ目は、「女性、若者の活躍・定住プロジェクト」として、女性、若者の市内就業や起業を支援するとともに、まちの魅力とライフスタイルについて都市部へ情報発信をしていきます。7つ目としては、「甲賀流観光振興プロジェクト」として、「忍者」を核として、国内外からの観光誘客を図り、多様なビジネスチャンスにつなげ、市内産業への経済の好循環を生み出します。8つ目は、「空きキャパシティ活用プロジェクト」として、空き家や空地など、「あるもの活かし」の取り組みを進めます。9つ目は、「中山間地域再生プロジェクト」として、中山間地域における日常の暮らしを守り、歴史や文化を未来につなぐための支援を行います。そして、プロジェクト10の最後、「地域・世代まるごと包括ケアプロジェクト」として、誰もが住み慣れた地域で暮らし続けることができるよう、地域共生による取り組みを進めます。
その他、多くの新規事業にも取り組ませていただきますが、この予算は、特にプロジェクト10を軸に編成し、4年後の平成32年度に成果を出していくために、重要な取り組みとして「オール甲賀で未来につなぐ!チャレンジプロジェクト」のキックオフと位置づけているところであります。
 また、明日、2月11日、忍の里プララで「セーフコミュニティ活動報告会」を開催します。
滋賀県内では初めてとなるセーフコミュニティ認証を取得してから1年が経過します。この1年間の取り組みを各対策委員会から市民の皆様方に発信いただきながら、セーフコミュニティとはどういうものか、市民の参画を深めていくための事業ですので、多くの方に参加いただきたいと思っています。
2月は22日が「忍者の日」となっております。プロジェクト10にも掲げておりますとおり、忍者は固有の財産であり、当日はあいこうか市民ホールにおきまして、夜7時から平日ではありますが、テレビでもおなじみの人気歴史学者の磯田道史さんをお迎えして、パネルディスカッションを開催しながら忍者の魅力や歴史を市民の皆さん向けにPRしたいと考えております。報道各社の皆さんにも積極的に取り上げていただきたいと思います。
あわせて22日には “忍者給食”を例年どおり提供いたします。私は、甲南第二小学校で子どもたちと一緒に給食を食べながら忍者についての話題も提供したいと思っていますので、是非、取材にお越しいただきたいと思います。
 また、忍者関係で2月25日には、「SINOBI-TRAIN(シノビトレイン)」としてJR草津線と信楽高原鐵道にも黒と紫の忍者ラッピング列車の運行を開始しますので、取り上げていただき、観光誘客につながっていけばと思います。
  私からは以上であります。

 

甲賀市議会3月定例会提出議案説明
担当により説明

 

市長と市政記者クラブとの質疑応答
(記者)教育子育て施策に力を入れたということである。子育て支援といっても幅広い施策があるが、これらを選んだ理由は。

(市長)小中学校は義務教育ですが、学校に入る前にかかるお金や、共働きをするためにより女性の活躍がしやすい環境を整えることが重要でありますし、そういったことが50回以上のタウンミーティングの中で市民の皆さん方から要望をいただいていた部分であります。また、地域ぐるみで子どもを育てていくという、ここにもオール甲賀という市民参加をしていただく工夫をしています。「子育て世代応援プロジェクト」は他にもかかってくる部分もありますが特に重点として挙げているのがこの8項目ということですので、基本的には市民の皆さん方からの声と私のマニフェストを基に立てた政策ということです。


(記者)市長が特にこだわりを持って挙げた施策は。
(担当)予算説明資料のつくりがこだわりです。例えば、「先駆的な取り組み・めずらしい取り組み」として挙げていますが、市民の皆さんは施策の推進状況がどのあたりにあるのかをあまりご存じないと思います。中山間地であり、にぎわいも閉塞感も感じておられる中で、他の市町にはない県内で唯一の施策も結構あり、実は甲賀市にお住まいいただくことによってこれだけのメリットがあるということを、しっかりと発信していくことが大切だと思っています。項目の中身を整理してみるとたくさんあり、第2子にかかる保育料の無償化や、医療費助成についても小6まで無償化と、他の市町より手厚いケアをさせていただいていることや、税金が他の市町と比較しても有効に使われていることを知ってもらうことが大事であり、今回の予算編成を説明する上でも知っていただきたいところです。
主な新規事業も、一つひとつに、かなり私の強い思いが入っています。「金の卵プロジェクト」は、一流のアスリートや芸能活動をしている方に地域に来ていただいて、子どもの肩をたたいてもらうだけで子どもの人生が劇的に変わることもあるので、そういった機会を作っていきたいというのが大きな趣旨であります。そして、「企業の立地魅力アップ」にも力を入れたいところで、製造品出荷額が9年連続県内1位を占める甲賀市にあって、立地企業の皆さんの労働力の確保、労働者の皆さんが住みやすい地域づくりをし、立地企業のニーズに応えていくという面では大切なことであり、しっかりやっていくことで新たな企業誘致につながると思います。県内でも出荷額1位という背景がある取り組みをしていきたいと考えています。また、「てん茶加工場建設補助」もそうですが、伸び悩む地場産業の生産現場を支えていきたいというのも特色です。「若者まちづくり事業」としても、横断的に若者が集まっていただいて政策提言してくれるような新しい取り組みも進めていきたいと思います。「予約型乗合タクシー」については、公共交通の利便性が高齢化社会では大切ですが、移動手段がないから中山間地に住むことができず、甲賀市から出ていく高齢者がいらっしゃるのが現実で、公共交通のあり方の検討の第1ステップとして乗合タクシーの運行を29年度から始めます。これ以外に、全国的にも公共交通プラス運送業者とのコラボレーションなどいろんな発想が出ていますので、バスを走らせ人を乗せるだけでなくプラスアルファの役割を公共交通が果たしていく、そんなビジョンを持ちながら進めていきたいと思います。また、交通安全施設維持補修は、例年予算よりも倍増しました。地域の自治振興会、区からの要望のほとんどがこれであり、歩道の安全確保のためのカーブミラーの設置、区画線を明確にしてほしいといった、生活の現場に根付いた要望が多い中で思い切って倍増してそういった地域の要望に応えられるようにしたのも特徴的です。

 

(記者)予算規模としては減っているが。

(市長)前年比24.1億円減でありますが、庁舎整備費に区切りがついたために全体像としてはこうなっています。

 

(記者)持続可能な予算に向けて、こういったところは削減した、見直したというところは。
(担当)市内各域をつないでいます情報光ファイバーについて、あいコムこうかの自営網の整備が完了していますので、新庁舎の新築後には、今使っている民間業者の光ファイバーを自営の光ファイバーの通信網に切り替えることによって、これまでかかっていた経費が毎年2,400万円が削減できますし、人件費についても、再任用職員も含めて適正な人員配置により2,000万円の職員給与の削減を見込んでいます。

(記者)歳入確保で力を入れた点は。
(市長)特に産業分野で投資的予算は意識しています。忍者、お茶、薬、陶器という地場産業があるということはこれまで発信していただきましたが、来ていただいていかにお金を落としてもらうのかが、地域の雇用を確保していくうえでも大切ですので注力しました。IC周辺の企業誘致を含めた観光誘客にもつなげられる新しい取り組みを予算に反映しています。
教育予算は、国の補助採択(エアコン、トイレ)の28年度補正でおよそ満額回答いただけたということで、実質は繰り越して29年度に実施しますので、29年度事業ということでとらえていただきたいと思います。教育予算としては対前年比31%増額となっており、力を入れているということは特徴的だと理解いただきたいと思います。

(記者)ふるさと納税は今まであえてやらなかったと思うが、どういった形でいつから始めるのか。
(市長)これも目玉の一つであり、10月から実施します。今は出遅れているので、そのメリットである他市町で何が売れているのか、どういう売り方をしたら売れるのかを新年度から調査分析した上で、地域の地場産業の皆さんや会社さんに告知し、新しい商品づくりに取り組んでいただいたり、連携をしてパッケージだけでも新しく変えていくとか、調査分析結果を反映した商品作りを企業の皆さんに取り組んでいただいて、10月から始めたいと思っています。いろんな分野で新しい収入になっていくと思います。今、返還率が全国的に問題になっていますが、ふるさと納税が有効だということは80%以上の自治体が言っており、取り組まないわけにはいきませんので、積極的に進め、より競争力のあるものとしていきたいと思います。これを機にいろんな商品開発や地場産業の活性に結びつけていければと思います。例えば、ゴルフ場も多い地域ですので、体験型も含めて商品化していければと考えています。

(記者)市長のおっしゃる10万人構想はいつごろが目途か。
(市長)4年後には8万7千人を割らないように維持継続をしていけるように人口減少を抑制していくという人口フレームを作っています。それ以降、自然増の部分と、社会増の部分をしっかり政策的に分けて、5年後から少しずつ効果が出てくるのではと考えています。10万人になるというのは、議会でも近い将来にそうなるように施策を実行していくと申しあげているので、時期は明確に答えられません。

(記者)ふるさと納税は、今年はどれくらいあったのか。
(担当)28年度途中ですが、現在81万円で、過去3ケ年平均で280万円です。

(記者)それを1億円にということか。
(市長)そうです。

(記者)歳入で市税が1.3%伸びている要因は。
(担当)法人の固定資産税がいただけるであろうという想定です。

(記者)副市長の選任について、正木氏は一度否決されているがその後変化があったのか。
(市長)議会の皆さんに11月臨時会でだめという結果をいただいて、再度、私の中で市が抱えている課題と副市長が担っていただく役割を整理しました。ニュートラルに課題解決に最もふさわしい人はだれかと、いろんな方にご意見を伺い、推薦いただける人がいればそういった方も選考の対象にしながら考えた上で、やはり正木氏が最も市民利益に適うという結果に至りましたので再度提案させていただきたいと思います。特に甲賀市の場合、県との関係性の中で、調整をしなければならない課題がたくさんあり、そういったことも含めて正木氏が最もふさわしいという結果に至りましたので、新年度からは3役そろった上で市民の皆さんのために働く環境をお願いしたいと思います。

(記者)他の人も候補に挙がったのか。
(市長)県や市を退職される方もたくさんいらっしゃいますし、国や民間から経験を積んだ方をという選択肢もありました。

(記者)見通しはどうか
(市長)わかりません。同意いただきたいと思います。

(記者)先日の若手職員との懇談会でも話があったが、こうして子育て支援、教育メニューが増えるとなると、どうやって市民に知ってもらうのか。
(市長)それを若手に考えてもらっています。どういった形で市民の皆さんに知っていただくか、ネットや紙媒体もあるでしょうし、これから何回か集まってもらって、新しい発想で手法を考えてもらいたいと宿題を投げています。
予算に見えていなくても、平成29年度はいろんな発想で、お金がかからなくてもできることにもたくさん取り組んでいきたいと思っていますので、ご注目いただければと思います。

◎セーフコミュニティ活動報告会の開催について
◎「忍者の日」の事業について
◎信楽高原鐵道ラッピング車両リニューアルについて
以上