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 皆様、おはようございます。

 本日ここに、平成29年第6回 甲賀市議会定例会が開会されるにあたり、提案いたします議案のご審議を願うに先立ち、議長のお許しをいただきましたので、一言ご挨拶を申し上げます。

 先ずは、本日未明、北朝鮮から弾道ミサイルが発射され、わが国の排他的経済水域内に落下したと、政府から発表がありました。政府には、こうした、わが国だけでなく、世界の平和秩序に対する挑発とも言うべき行為に対し、毅然たる姿勢で臨んでいただくとともに、国民の安全確保に万全を期していただくことを強く望むものであります。

 さて、先の衆議院議員総選挙後初となる、第195回特別国会が11月1日に召集をされ、39日間の会期で開会される中で、2018年度税制改正の議論が本格化しております。中でも、働き方の多様化などに対応するための所得税改革やたばこ税の増税、森林環境税や観光促進税の新税創設などが焦点となっております。また、平成29年度補正予算、平成30年度当初予算編成も大詰めを向えており、各地方自治体においては、国庫補助金等の確保に全力を尽くしている時期でもあります。

 その様な中で、先日来、新名神高速道路全線早期開通や、大戸川ダムの早期着工、ゴルフ場利用税の存続など、本市の発展に欠かすことのできない、国の政策や事業の推進などに対し、同盟会等の皆様とともに、関係省庁や国会議員の皆様へ、要望活動を行ってまいりました。

 新名神高速道路は、関西圏と中部圏を繋ぐ交通網の大動脈として、本市の経済活動や観光振興などに無くてはならない高速道路であります。来月には、高槻・川西間が開通、年度内に神戸まで開通をすることとなっており、また、亀山西・新四日市間が平成30年度に開通する予定であり、残る区間が早期に開通することで、新名神高速道路が持つストック効果により、本市の地理的優位性が、更に高まるものと考えております。

 また、大戸川ダム関連事業では、ダム建設の早期着工による流域住民の安心安全の確保、準備工事として進められている県道大津信楽線の早期完成による、市民生活の利便性向上など、長年の懸案事項でもあることから、流域の住民団体の皆様のご支援をいただきながら、甲賀市長として強い意志のもとに、引き続き要望を続けてまいります。

 ゴルフ場利用税の存続につきまして、本税は、地方税として、滋賀県が課税し、その7割をゴルフ場の所在する市町に交付金として交付される仕組みとなっており、本市におけるゴルフ場利用税交付金の平成28年度決算額は、約3億6千万円となっております。現行制度導入から30年、本市では健全な自治体経営を行ううえで、主要な財源として位置づけており、廃止された場合、本市の財政に混乱をきたすことは明らかであり、引き続き、関係自治体とともに存続の要請を行ってまいりたいと考えております。

 更に、12月と1月には、名神名阪連絡道路の早期整備区間の指定について、関係団体の皆様と連携を図りながら同盟会の会長として要望活動を行う予定でもあります。名神名阪連絡道路の実現は、広域幹線道路ネットワーク化により、内陸型工業地域として多くの企業立地が見込まれ、生産性の向上や新需要の創設により地域振興が図れるなど、絶大なストック効果によって、確かな将来の地域ビジョンの展開が可能になってくるものと確信をいたしておりますので、引き続き、議員の皆様のご支援ご協力をお願い申しあげます。

 今後も、市政を預かる最高責任者として、必要な案件があれば、時機を逸すること無く要望活動やトップセールスをしっかりと続けてまいりたいと考えております。

 それでは、9月定例会以降における市政の主な動きについて、ご報告申し上げます。

 先ず、総合政策部所管事項では、本年6月から7月にかけて、市内18歳以上の3,000人を対象として実施いたしました「甲賀市市政に関する意識調査」の結果がまとまり、市ホームページを通じて公表をさせていただきました。調査にご協力をいただいた皆様にお礼を申し上げますとともに、市民皆様の声や思いが集約された貴重な資料として、今後の市政推進にしっかりと活用してまいりたいと考えております。

 次に、今年度からスタートしました「第2次甲賀市総合計画」の諸施策を確実に進めるため、必要な事務事業で構成する実施計画の策定を進めているところであります。

 この実施計画は、平成29年度から平成32年度までの4年間を計画期間とした第1期基本計画に基づき、20分野ごとの目標及び成果指標を達成するためのものであり、財政的な裏付けを持つ事務事業を選定し、4年間の見通しを市民や議会の皆さまと共有してまいりたいと考えております。

 次に、11月20日、立命館大学と包括連携協定を締結させていただきました。本市は大学のないまちであり、県内13の大学、短期大学が立地している他市町と比べ大学生などの若い活力を活用した地域課題の解決や、大学の知的資源を使った地域の活性化等が遅れていると考えています。立命館大学とは、経済・観光の振興、文化の振興、地域活性化、人材育成、自然・環境の保全、健康づくり及び福祉の6つの分野について連携を深め、今後は、具体的な施策を展開することといたしております。

 続きまして、総務部所管事項では、新庁舎整備事業として進めてまいりました別館の改修工事が、12月末には完了する予定であり、並行して、駐車場整備や敷地内の植栽を行い、来年2月には全体整備を完了する予定で工事の進捗を図っております。

 次に、信楽地域市民センター・信楽伝統産業会館の改築整備につきましては、早期に基本設計を完了させるとともに、実施設計を行い、平成30年度には建設工事に着手できるよう進めてまいります。

 また、本庁機能移転後の甲南地域市民センターの利活用につきましては、関係団体との協議を踏まえ、概ね方針が整ってまいりましたことから、本年度より、改修にむけて設計等に取り組みたいと考えております。

 更に、土山地域市民センターにつきましても、課題となっております庁舎の空きスペースの有効活用のために、改修の必要があると判断しましたことから、利便性の向上が図れるよう、地域の皆様とともに検討を進めることにいたしております。

 続きまして、市民環境部所管事項では、10月7日、甲賀市あんぜん・あんしんなまちづくり市民会議及び甲賀警察署の主催による「甲賀市犯罪のないあんぜん・あんしんなまちづくり市民大会」を開催いたしました。区・自治会、自治振興会、自主防犯活動団体の皆さんのご参加のもと、市民一丸となり犯罪のない住みよい地域社会の実現に向けて、決意を新たに致したところであります。

 続きまして、健康福祉部所管事項では、聴覚障がい者の皆様が自由に参加できる社会の実現を目指し、手話で日常会話ができる市民を増やすため、5月から11月までの約6ヶ月間、手話奉仕員養成講座を開催し、9名の方が修了されました。
今後も、手話を通じて、聴覚障がい者の皆様のコミュニケーションを支援するとともに地域福祉を支える人材の育成に努めてまいります。

 次に、健康寿命の延伸を図ることを目的に、今年度から実施しています「健康寿命を延ばそう事業」について、9月からモデル事業の一環として、現在5ケ所の自治振興会で、体力測定やウォーキング・体操を実施しております。「世界で一つだけの体操」を、立位と座位で行うバージョンを作成し、10月から、イベントや健康教室を通じて、啓発を行うとともに、滋賀県薬業協会や大型量販店ともコラボレーションした健康づくりを進めているところであります。

 続きまして、こども政策部所管事項では、現行制度の継続や制度のはざまにある子どもたちへの支援を行なうため、「子ども・子育て応援連携プロジェクト会議」を立ち上げ、これまで3回の会議を開催いたしました。

 11月13日には、同会議から中間時点での取りまとめをいたただき、「子ども・子育て応援団会議」に報告をいたしました。今後は、プロジェクト会議からの中間報告を踏まえ、次年度に反映できる施策・事業について、関係部局と連携・調整して取り組んでまいります。

 次に、甲南希望ケ丘保育園の耐震補強及び改修工事につきましては、10月末をもって完了し、11月6日からは、新しくなった園舎で子どもたちは過ごしております。今後は外溝工事を行うこととしており、引き続き安全面に十分配慮しながら充実した保育を実施してまいりたいと考えております。

 続きまして、産業経済部所管事項では、女性が活躍できる社会への理解と関心を高めることを目的に、11月3日、あいこうか市民ホールにおいて「みんなのチャレンジフェスティバル 女性の活躍でもっと輝くまちに」を開催し、私も甲賀市役所の代表として、市内23の企業・事業所・団体の皆様とともにイクボス共同宣言を行いました。

 職員一人ひとりのワーク・ライフ・バランスを応援することが、より質の高い行政サービスにつながると考えており、今後も市内企業などにイクボスを増すための働きかけを行いながら、多様な生き方が尊重され、市民誰もが生き生きと輝いた人生を送ることができる甲賀市の実現に向け、取り組みを進めてまいります。

 また、仮称「甲賀市男女共同参画を推進する条例」案の答申を10月16日に、男女共同参画審議会からいただいたところであり、今後、議会でのご議論や、市民の皆様からのご意見等を踏まえ、条例案として議会に提案できるよう、手続きを進めてまいります。

 次に、10月22日、東京増上寺において第10回甲賀流忍者検定が実施されました。この日は台風21号の接近による悪天候にもかかわらず160名もの参加を得ることができ、海外を含め多くのメディアを通して、「忍者の里甲賀」のPRができたものと考えております。

 また、11月19日、滋賀県茶業振興大会が開催され、9月に審査が行われた茶業コンクールの表彰式などが行われました。入賞された皆様のお茶づくりへの弛まぬ努力が結果に繋がったものと考えております。今後も、土山・信楽両産地の更なる発展のリーダーとして、ご活躍いたただけることを願うものであります。

 続きまして、上下水道部所管事項では、水量不足や漏水事故等の緊急時においても、安全で安定的に水道水を供給できるよう、配水区域連絡管整備事業として、信楽町西から中野地先の地域間を結ぶ西地区外送水管布設工事に引き続き、甲賀町隠岐地先から甲南町寺庄地先を結ぶ隠岐・寺庄配水系統整備送水管布設工事を10月に発注しました。

 次に、汚水処理施設整備構想に基づき未整備地区の整備を図るため、信楽町長野地区の信楽図書館前から信楽駅口交差点方面へ施工延長595.5mの幹線整備工事を9月に発注し、間もなく現場着手するところであります。

 最後に、教育委員会事務局所管事項では、「こうかICT教育環境整備事業」におきまして、全小中学校に教員用タブレットおよびデジタル教科書207台、電子黒板35台を10月に導入し、ICT機器の活用に関する教員の能力向上を図るとともに、マルチメディアを有効に使った分かりやすい授業づくりに取り組んでおります。

 タブレット端末により教室のテレビに投影されたデジタル教科書や、電子黒板に映し出された画像などの映像コンテンツは、子どもたちからも、画像が工夫されていて、わかりやすく楽しく勉強ができると、好評であると聞いております。
来年度以降も児童生徒用タブレットの導入など、教育環境の整備を着実に進めてまいります。

 また、学校施設整備事業では、エアコン整備を水口・甲南地域の小中学校9校を対象に工事発注し、現在4小学校の工事が完了いたしました。

 また、トイレ整備では土山・甲賀・信楽地域の小中学校12校を対象に工事発注し、また、大規模改造工事においては4校を対象に工事発注しており、それぞれ年度内完了に向け整備を進めております。

 また、(仮称)甲賀市西部学校給食センターにつきましては、地元山上区にご説明をさせていただきながら、建設予定地の測量調査業務委託及び造成工事設計業務委託を発注し、事業を進めているところであります。用地につきましても土地の鑑定評価書の作成業務が完了次第、大切な財産をお譲りいただく土地所有者との協議を、丁寧に進めてまいりたいと考えております。

 次に、11月5日、市内外から3,292人ものランナーを迎え、第31回「あいの土山マラソン大会」を開催いたしました。協賛をいただいた多くの企業やボランティアスタッフ、沿道での市民のご声援など、多くの皆様の支えにより、無事、大会を終えることができました。今後は、本市の豊かな観光資源を活かしながら、甲賀市全体で盛り上げ、おもてなしができる大会へと発展できるよう、更に工夫を重ねてまいりたいと考えております。

 次に、11月6日、第2回鮎河(あいが)小学校・鮎河(あゆかわ)保育園再編検討協議会におきまして、小学校の閉校と保育園の閉園をご決定いただきました。小学校は平成27年度から、保育園は平成25年度から休校休園となっておりました。この間も含め、保護者の皆様を始め地域の中で、多様な観点で多くの議論を重ねていただいた末のご決断であったと受け止めております。今後、施設利用を含め地域の発展に向け、部局横断的に全力で取り組んでまいります。

 以上、9月定例会以降における主な市政の動きについて、ご報告させていただきました。

 それでは、本日、提案いたしますのは、報告案件9件、条例案件5件、補正予算案件2件、その他案件42件の合計58案件でございます。

 どうかよろしくご審議のうえ、ご賛同賜りますようお願い申しあげまして、開会にあたりましての挨拶とさせていただきます。

平成29年11月29日