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令和元年 第4回甲賀市定例会(12月議会)市長挨拶

皆様、おはようございます。

山々の紅葉も深まり、朝夕はめっきり肌寒さを感じるようになりました本日ここに、令和元年第4回甲賀市議会定例会が開会されるにあたり、提案いたします議案のご審議を願うに先立ち、議長のお許しをいただきましたので、少しお時間を頂戴しご挨拶を申し上げます。

去る10月22日には、天皇陛下がご即位されたことを正式に内外に宣明される「即位礼正殿の儀」が執り行われ、国内が祝賀ムード一色となりました。儀式の直前には雨も止んで、晴れ間ものぞき、希望に満ちた新しい令和の時代の幕開けを象徴するかのようでありました。

また11月9日には、本市の節目となります市制施行15周年をご来賓の方々をはじめ、多くの市民の皆様と共にお祝いをすることができました。

式典では、これまで献身的に市政へご尽力いただきました方々のご功績に対し、心からの敬意と深い感謝の気持ちを込めて表彰状や感謝状を授与させていただきました。甲賀市が今後20周年、30周年の節目を迎えるおりにも、市民の皆様がいつもの暮らしの中で、「幸せ」を実感いただけるよう、今何をすべきかしっかりと見極め、着実な歩みを一歩ずつ進めてまいります。

さて、本年10月から消費税率の引上げや、幼児教育・保育の無償化が始まるなど国の制度が大きく変わり、2ヶ月余りがたとうとしています。

消費増税による影響については、軽減税率導入や政府の増税対策により軽微であるとの見方でありますが、景気が腰折れすることのないようしっかりとした対策を期待するものです。

景気後退のリスクは、引き続き世界経済の動向であり、中でも深刻化する米中貿易摩擦が要因となっていることから、今後も国内外の経済動向に注視が必要となっています。

 幼児教育・保育の無償化につきましては、保護者等への事前周知と、市内の私立(わたくしりつ)園との連携・調整をしっかり行ってきたことから特に混乱もなくスタートしたと認識しております。

引き続き円滑な制度運用に努め、事業所、県等と連携して幼児教育・保育の充実に取り組んでいきます。

また、連続テレビ小説「スカーレット」も放送開始から、はや2ヶ月が経過しました。

平均視聴率は大台の20%前後を保ち、録画を含めた総合視聴率でも大変好調に推移しており、舞台である信楽や市内への観光客も増え続けております。

信楽伝統産業会館の入館者数では、9月と10月を比較すると、約2.7倍の増加となっており、今月からは年末年始を除き、毎日開館し、観光案内等のおもてなし向上に努めています。

また、放送に合せ多くの方々がイベント開催などにより地域を盛り上げていただいております。特に、女性作家を中心に企画のクラフト展では、温かいデザインとカラフルな色使いがとても新鮮で、それぞれのセンスが光るイベントでした。

若者、女性、障がい者など様々な皆さんが、それぞれの感性や個性を活かしてご活躍いただく、そのようなオール甲賀の取り組みをさらに進めてまいります。

今後も「スカーレット」で甲賀を盛り上げる推進協議会や観光協会などの関係者の皆さんと共に、市内周遊プランや積極的な情報発信により、スカーレット効果が市内全域に波及し、地域経済の活性化につながるよう取り組んでいきます。

それでは、9月定例会以降における市政の主な動きについてご報告申し上げます。

まず、総合政策部所管事項では、鮎河・山内の閉校・閉園施設の利活用につきまして、9月20日に旧山内小学校の利活用に係る基本協定書を最優秀提案事業者と締結し、地域の皆様からは地域活性化へ大きな期待の声もいただいております。

今後、施設の貸与条件や支援内容の精査ができしだい、議会等へお示ししたいと考えております。

次に、本市で初めてガバメントクラウドファンディングの仕組みにより実施しています市民協働事業「ふるさとSDGs-甲賀でつながる30日」が、立命館大学など13名の大学生の参加により今月1日より1カ月間、山内地域を拠点に実施されています。

この取り組みは、大学生が地域の方々との交流の中から本市の伝統や特産品等について学び、魅力発信につなげることを目的に実施するものです。

今後学生ならではの感性で地域情報を発信いただき、交流人口が増えることに期待をしています。

また、11月17日には鹿深夢の森を会場に、「甲賀市総合防災訓練」を開催し、消防団や防災士会の皆様方をはじめ、甲賀地域の区や自治振興会、民生委員・児童委員、赤十字奉仕団など約350人の皆様にご参加いただき、地震・風水害を想定した災害図上訓練や火災防御訓練などを実施しました。

本年は、度重なる台風や豪雨により河川の決壊や土砂災害などにより関東を中心に多くの命が奪われる甚大な被害が発生しています。今後も、このような訓練等を積み重ね防災意識の高揚と地域防災力の強化に努めてまいります。

また、昨年度より実施の「オール甲賀で考える甲賀の未来タウンミーティング」を、今年は「支えあい」と「防災」をテーマに今月14日から開催し、特に「地域のつながり」の重要性について活発な意見交換をいただいております。

こうした対話の場を持ち、市民の皆様から頂戴したご意見を市政に活かす取り組みを進めていきます。

次に、総務部所管事項では、予算編成については総合計画第1期基本計画の仕上げの年として、各部局長のリーダーシップが十分に発揮できるよう、各部局への枠配分額を増額し、昨年と同様に早期の予算編成に着手しております。

 また、若手職員のボトムアップによる内部経費の削減や、より効果的な事業への改善を目指すクロス・ファンクショナル・チームからの提案事業にも引き続き取り組み、新しい発想での提案に大きな期待をしています。

次に、貴重な財源であるゴルフ場利用税については、東京オリンピック・パラリンピック開催を機に非課税対象の拡大が検討されておりますが、ゴルフ振興に関する支援事業とともに現行制度を堅持していただけるよう、今後も地元選出国会議員の皆様や関係自治体と連携して活動を展開してまいります。

現在、工事を進めております、信楽伝統産業会館につきましては、令和2年4月末のオープンに向け、展示室の工事を行っております。 

また、本年7月から着手しました甲南第一地域市民センター改修工事は、進捗率が26%と予定どおり進んでおり、令和2年12月の完成を予定しています。

 次に、健康福祉部所管事項では、本年が3年に一度の民生委員・児童委員の改選の年にあたり、区・自治会長様からご推薦いただいた255人の皆様に今後3年間にわたり、民生委員・児童委員としてご活躍いただくこととなります。

この度ご退任される146名の皆様には、長年にわたり地域の見守り活動や子育て支援など地域福祉の推進のためご活躍をいただきましたことを心から感謝申しあげます。

次に、聴覚障がい者に対する理解と手話の普及を図るため23回にわたり「手話奉仕員養成講座」を開講し、16名の方に修了証書を授与させていただきました。

受講いただいた皆様に感謝申しあげるとともに、災害発生時においても情報格差は大きな課題であることから、今後のご活躍にご期待するものです。

次に、こども政策部所管事項では、11月は児童虐待防止推進月間であり、市内での啓発活動にさきがけ、10月28日には「児童虐待防止キャラバン隊」が本市を訪問くださりメッセージを伝達いただきました。

本市においても児童虐待にかかる相談件数が増加傾向にあり、警察や医療機関などの関係機関としっかりと連携し、早期発見と早期の適切な対応を行ってまいります。

さて、今後の開催となりますが、11月30日と12月1日に、まちづくり活動センター「まるーむ」において「こうか子育て応援フェスタ2019」が開催されます。

このフェスタは、市内で活動する子育て団体が、企画から運営までを行うイベントであり、親子で楽しく遊び、体験できる様々な催しが計画されています。

特に今回は、木のおもちゃを使って楽しみながら木に親しむ体験型ミュージアムである「木育キャラバン」や、市内で起業したい女性の夢を形にする「女性のチャレンジショップ」も同時開催されます。

今後も、様々な活動主体が連携・協働し、さらに新しい活動やイノベーションが生まれる、そのような好循環に結びつくよう積極的な支援を行ってまいります。

次に、産業経済部所管事項では、「ワーク・ライフ・バランス推進事業」の新たな取り組みとして女性社員対象の連続講座を6月から9月にかけて4回開催しました。

市役所を含め8社から特に意識の高い17人が参加し、キャリア継続、管理職登用等について学ぶと共に、異業種間交流を図りました。

この事業の成果報告会とイクボス宣言式を12月19日に開催予定で、15社からのイクボス宣言と、女性活躍や自身のキャリアをテーマに、市内企業の女子社員によるトークセッションを計画しています。

忍の里プララにおいて整備を進めております、忍者を核とした観光拠点施設整備事業は、来年7月5日のオープンを目指し10月に工事着手しました。

施設の完成により、忍者観光を本格的にスタートするとともに、東海道の宿場や信楽焼など市内を周遊していただくためのゲートウェイ施設として観光の産業化を一層力強く進めてまいります。

全国植樹祭で大きな役割を担っていただく緑の少年団につきましては組織強化を図るため、大原・油日・佐山各小学校で新たに組織を結成をいただきました。

また、10月27日には、メイン会場となる鹿深夢の森において、県内外の緑の少年団の交流と育成を目的に「緑の少年団グリーンジャンボリー」を県と共に開催し、活動についての情報交換や森林環境学習、さらには木工体験として植樹祭で使用するプランターを作成いただきました。

全国植樹祭に向けた取り組みが、市内で広がっていることに感謝するとともに、事業の成功に向けた準備をしっかりと進めます。

次に、建設部所管事項では、近年台風や豪雨等により想定以上の降雨量から浸水被害が頻発していることから、庁舎周辺や水口市街地の浸水対策事業として、中央雨水幹線函渠(かんきょ)整備工事の実施についての協定を近江鉄道株式会社と締結し、現在、水口公園の北側おいてボックスカルバートを約110メートル設置する工事に着手しています。早期完了により、浸水被害を未然に防ぐため、確実に進めてまいります。

次に、教育委員会事務局所管事項についてご報告するにあたり、去る10月30日にご逝去されました前教育長職務代理者の今井智一様について触れさせていただきます。

今井様には、熱い志と幅広い識見をもとに教育行政を中心に産業振興など多岐にわたり本市のために長年にわたりご尽力を賜りました。また、まちづくりの面でも、特に若者の意見を反映できるよう熱心に取り組まれてこられました。

故人の遺志を受け継ぎ、今後のまちづくりに活かせるよう取り組んでまいります。心からご冥福をお祈りいたします。

さて、11月15日開催の滋賀県中学校駅伝大会において、水口東中学校男子駅伝チームが初優勝、水口中学校女子駅伝チームが6年連続10回目の優勝を飾り、12月15日開催の全国中学校駅伝大会への出場が決定しました。

駅伝はチームワークが大変重要であり、全国大会においても日頃の練習の成果を発揮しご健闘いただけることを願っています。

次に、東京2020オリンピック・パラリンピック ホストタウン事業として、10月24日から27日の4日間、東京パラリンピック競技大会へ向けた事前合宿の現地調査や、ボッチャを通じた市民交流を目的に、シンガポール国立パラリンピック連盟会長やボッチャ選手など6名が本市を訪問されました。

大会まで、あと270日余りとなりましたが、オール甲賀でシンガポールパラリンピック選手団をサポートすることはもちろんのこと、この機会を活かし本市を広く国内外へアピールしていきます。

以上、9月定例会以降における主な市政の動きについて、ご報告させていただきました。

それでは、本日提案いたしますのは、報告案件1件、人事案件5件、条例案件13件、補正予算案件4件、その他案件20件の合計案43件です。

どうかよろしくご審議のうえ、ご賛同賜りますようお願い申しあげ、開会にあたりましての挨拶とさせていただきます。

令和元年11月28日    甲賀市長 岩永裕貴