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 〇あいさつ
【市長】
 皆さんこんにちは。本日は記者の皆様方には大変お忙しいところお集まりいただき誠にありがとうございます。
 また日頃は市政にかかる様々な情報を発信していただいていることにつきましても改めてお礼を申しあげます。
 来週には、毎年多くの参詣者で賑わっております田村神社の厄除大祭がございます。通称「田村まつり」と呼ばれており、この時期の甲賀市内では「田村まつりには雪が降る」と会話がよく聞かれ、もうしばらくは寒さが続くと考えられています。
 今年は暖冬の影響で、例年より早い春の動きが自然界に見られるといった報道も耳にしており、今年はこのまま春になるのではないかと思っているところでしたが、先週に強い寒気が訪れ、少し積雪もあり、ようやく冬の風情を感じることができました。
 新型コロナウイルス感染症につきましては、本市では対策本部を設置し、感染予防対策の指示と感染者が発生した場合の対応手順の確認等を行いました。
 特に、小・中学校をはじめとする公共施設や、市内でも特に地域間の往来が多く、市民の方もたくさんお勤めの新名神高速道路甲賀土山サービスエリアや甲南パーキングエリアにおいて手指消毒液設置等による予防対策の徹底や、入院を必要とする感染者の発生時には感染症指定医療機関である甲賀病院で対応となることから、万全の備えを行うよう病院副管理者としても指示したところです。
 そのような中、例年はお客の足も遠のく、寒い1月の信楽に、スカーレット展を開催しております信楽伝統産業会館には、たいへん多くのお客様にお越しいただきました。1月の前年度比ですと約13倍の方が来館されました。朝ドラの持つ力を実感しているところです。

〇本日の案件紹介

 さて、令和元年度も残すところひと月半となり、来週の2月18日に開会する本市の3月議会定例会において、新年度予算案を含む合計35件の案件について、ご審議いただくこととなりました。
 内訳は、報告案件が2件、新年度予算案件が10件、人事案件が2件、条例改正が11件、補正予算が4件、その他案件が6件となっております。
 この中でも、私からは、令和2年度一般会計当初予算案のポイントについて説明させていただきます。
 令和2年度の一般会計当初予算は、第2次総合計画の第1期基本計画ならびに第1次実施計画の最終年度であり、次期計画に向け、これまで深めてきた取り組みをさらに「ステップアップ」する予算として位置付けております。
 予算規模は394億3千万円で、合併以降、最大規模でありました前年度と比べ38億5千万円の減、率にいたしますとマイナス8.9%となっております。
 これは、老朽化が課題となっておりました子育て・教育関連施設の整備の山場を越え、合併特例債活用事業がピークを過ぎたことによる規模縮小でございますが、合併特例債事業を除いた予算は、前年度比較プラス10億円となる367億4千万円となっており、施策の充実を図ってまいります。
 本市総合計画の基本計画第1期であります平成29年度から令和2年度は、多様な主体が結集した「オール甲賀」の観点で「チャレンジプロジェクト」の施策に集中的に取り組むこととなっており、10万人都市を目指すため、3つのテーマ「子育て・教育」、「地域経済」、「福祉・介護」に基づき、10のプロジェクトで構成しております。
 まず「子育て・教育」分野におきましては、「ICT環境を活用した授業の推進、教育環境の質の向上」「学校給食における食育の推進」「防犯カメラ設置及び更新」「学校や放課後児童クラブ、保育園等の通学、移動経路の安全対策強化」「認定子ども園の整備」などの他、特に「不登校対策」、また「ひとり親家庭等の生活の安定を図るため、養育費を受け取るための支援」に力を入れていきたいと考えております。
 次に「地域経済」分野につきましては、「東京オリンピック・パラリンピックのシンガポールのホストタウン事業や聖火リレー運営」「全国植樹祭に向けた間伐の推進や周辺施設の整備及び情報発信」「忍者・東海道・信楽焼を活かした観光振興」にも引き続き力を入れながら、「土山茶」と「朝宮茶」のブランド化に向けた支援も行ってまいります。
 特に信楽伝統産業会館のリニューアルにあわせた「六古窯サミット」や、「信楽まちなか芸術祭」を開催することで、スカーレットで陶芸の人気がたいへん高まっているこの機を逃さず、信楽焼を含めた甲賀市のさらなる全体的な発展、発信に努めてまいります。
 また水口の中心市街地の対策についても、本格的に市民の皆様と対話を進めていきたいと考えております。
 次に「福祉・介護」分野につきましては、人生100歳時代をお元気に過ごしていただくための学びの場として「100歳大学」や「シニア食育教室」を開催します。
 また、「農業、林業を軸とした中山間地域対策」「生活困窮者やひきこり支援のための相談体制の強化」「我が事丸ごとで住民主体による見守りや支えあいの活動を展開する地域共生社会の構築」の他、骨髄移植ドナー支援としまして、さらに提供いただきやすい環境づくりのため、従来のドナー本人への助成に加え、ドナーが勤務される事業所への助成制度を開始します。事業所への助成は、現時点では県下初の取り組みになります。
 このほか、ICTを活用した取組を集中的に実施いたします。パソコンやスマートフォンから公共施設の予約や空き状況の確認ができるシステムの導入、コミュニティバスの運行情報の提供、市民からの問い合わせに、24時間365日、自動で回答するAIチャットボットの導入を進めます。また、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を活用した庁内業務の自動化にも取り組みます。
 政府が進めるスマートシティの流れの中で、甲賀市も市民サービスの向上や、観光客の利便性の向上を図ってまいります。
 詳細については総務部から説明させていただきます。私からは以上です。どうぞよろしくお願いします。

〇情報提供
 ・令和2年 第1回甲賀市議会定例会(3月定例会)提出議案について

〇質疑応答
《記者》
 市長として一押しの事業は何になるでしょうか。
【市長】
 人口減少の歯止めを一番の目標としており、任期最後の年を迎えた中で、公約の進捗も確認しながら予算編成をしております。特に、子育て・教育の分野では、一定ハードの整備が整ってきたということもあり、今後はよりきめ細やかな対策に取り組みたいと考えております。
 またICT分野については、総務省から出向していただいていることから、国の制度も活用し、働き方改革、女性活躍、観光、教育など幅広く進めていきたいと考えております。
 スカーレットも3月末で放送が終了することになりますが、オリンピック・パラリンピックや全国植樹祭に向けて、さらなる甲賀市全域への誘客につなげていける施策を展開していきます。
 さらには、10年後20年後を見据えたハードへの投資についてですが、名神名阪連絡道路などの道路整備や、貴生川駅周辺や中心市街地のにぎわい拠点づくりを進めていく構想を築き、2,3年で結果の出るものではありませんが、人口減少の歯止めとなる事業にしっかりと取り組んでまいります。
《記者》
 信楽伝統産業会館の来館者数が13倍だったとのことですが、他にも数字として表れているものはありますでしょうか。
【市長】
 現時点では、観光客が増えていることは肌感覚でも感じており、観光施設での入込数は把握できると思いますが、経済効果を検証するのは、もう少し先になると思います。
《記者》
 信楽以外への効果も表れているでしょうか。
【市長】
 関連して放送されたテレビ番組では、甲賀市全体を取り上げていただいたこともあり、信楽以外の観光スポットへの観光客も増えていると報告を受けております。
《記者》
 そういった効果を維持していくことが、今回の予算の特徴となってくるのでしょうか。
【市長】
 忍者を核とした拠点施設のオープンなどにより、ステップアップしていきたいと考えております。
《記者》
 市債残高の見込み額とふるさと納税の収入見込み額はわかりますでしょうか。
【総務部】
 一般会計予算書巻末に記載しております。市債残高は、約511億円となっております。その内、合併特例債が約295億円となっております。100%の交付税措置となる臨時財政対策債と合わせて、全体の約9割が交付税措置の高いものとなっております。
 また、令和2年度のふるさと納税額は2億円を見込んでおります。
《記者》
 今回説明された事業は、新規事業になるのでしょうか。
【総務部】
 拡大となる事業もあります。今回は特に独自性の強いものを紹介させていただきました。新規事業としましては多くありますが、スマートシティ推進事業の中のICTを活用した公共施設のネット予約をはじめ、東海道「暮らし・にぎわい」再生事業、紫香楽宮跡史跡整備事業、道の駅「あいの土山」運営事業、100歳大学事業、犯罪被害者等相談支援事業、骨髄移植ドナー支援事業などがございます。なお、資料後半の表の種別欄に「拡」「新」と表記し、区別しております。
《記者》
 ICT教育の関連は新規事業でしょうか。
【総務部】
 これまでタブレットの導入などは実施してきたこともあり、事業としては拡大としておりますが、校務支援システム導入やICT支援員派遣業務については新たな試みとなります。

                                               以上