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〇あいさつ・情報提供
【市長】
 皆さんこんにちは。いつも大変お世話になりありがとうございます。
 8月27日から緊急事態宣言の対象地域となり、市内でも事業所のクラスターを初め、家庭内での感染が徐々に増加をしてきているところであります。
 小学校では夏休みが終わり、8月31日から2学期が始まるというタイミングでありました。感染対策のひとつとして、不織布のマスクをしっかりと着用していただけるよう、市内全小中学校にマスクを1人につき10枚配布しました。学校現場でもさらなる感染症対策の強化をしながら、この緊急事態宣言を何とか乗り越えていきたいと考えております。
 市では、公共施設の休館また事業の規模縮小、延期、中止などの対応をしております。市民の皆様方にも、本当に地域行事の多い季節となっておりますが、縮小、また中止などのご協力をいただいております。
 ワクチン接種におきましては、予約枠の拡充を行い、すでに予約されている方も含めて、早期接種を呼びかけております。
 やはり感染が拡大する中で、ワクチン接種を見合わされていた方も、接種をしたいという方が大変増えてきております。このような希望者の方々にもしっかりと対応をしていくため、余剰ワクチンを有効活用するため、希望者を事前に登録する仕組みも9月2日からスタートしております。
 さらには、妊婦の方、そして同居されている方に対しましても、早期接種いただける対応を只今進めているところであります。
 パラリンピックが閉会となりましたが、ご承知のとおり、トライアスロンそしてマラソンで、宇田選手、また藤井選手が本当に大きな活躍をしてくださいました。
 銀メダルと入賞という結果は、市民としては大変誇らしい結果に結びつけていただけたのではないかと思います。お二人とも序盤の遅れを徐々に後半で取り返えされるレース展開で、最後は笑顔でゴールをされました。本当にお二人の人生そのものの縮図のような素晴らしいレースであったと思います。それゆえに、多くの皆さんに感動を伝える大会になったのではないかと考えております。
 先週の9月3日に発表させていただきましたとおり、宇田選手につきましては、メダルを獲得されたことを受けまして、甲賀市の市民栄誉賞を贈呈することを決定いたしております。甲賀市初、第1号ということになります。
 贈呈式につきましては、ご本人と調整をさせていただき、改めて皆様方にもご連絡をさせていただきたいと思います。
 お二人をはじめ、ご家族、関係者の皆様方には、このコロナ禍での開催は、本当に大変な負担があったと思いますが、力強い最高のパフォーマンスを見せていただきましたこと、心から敬意を表したいと思います。この大会をきっかけに、心のバリアフリー、障がい者のスポーツ、地域社会への参画、共生社会の実現などに向けて取り組んで参りたいと考えております。
 8月23日には第5回甲賀市議会定例会が開会され、報告案件、決算案件、人事案件、補正予算案件、その他案件、合計35件の議案を上程いたしました。
 ご承知のとおり9月議会は決算議会でもあります。令和2年度のまとめとなる議会でもありますので、しっかりと質疑、そしてまた説明責任を果たしていきたいと考えております。
 決算規模は過去最大となりました一方、財政健全化法に基づく指標では、実質公債比率が、前年度に比べ1.1ポイントの改善。将来負担比率も前年度に比べ9.5ポイントの大幅な改善が見られました。
 この成果の要因といたしましては、やはり交付税措置が手厚く有利な地方債を優先してこの間活用してきたことや、国県の補助金の獲得につきましても、職員一丸となり頑張ってきたこと、また企業会計の起債償還が進んだことで、この算定を始めました平成19年度の決算分から最も改善が進んだ数値となりました。
 補正予算につきましては、医療、介護、福祉事業者が取り組む感染対策や、求人活動への支援、市内の地場産業事業者や山村振興地域における小規模事業者の皆様方への支援、また若者の移住、定住および市内企業における専門人材の確保を進めるため、高等教育機関等の立地に向けた調査費も計上をいたしております。
 また、9月1日から昨日までは一般質問がありました。市議会議員の皆様方にとりましては、任期中最後の一般質問であり、限られた時間の中で大変熱い思いのこもった、ご意見、またご指摘もいただいたところであります。
 中でも常任委員会を代表して、委員長から質問をいただく委員会代表質問が初めて行われました。今回は総務常任委員会の森田委員長から、消防団に関する課題についてご質問をいただきました。
 災害が多発化する現代社会において、地域防災の要である消防団の皆様方を、執行部、そしてまた議会、市民が一丸となって、しっかり支えていきたいと改めて感じた質問でした。
 それでは本日提供させていただく案件につきまして説明させていただきます。貴生川駅周辺特区構想についてでございます。
 水口町にある貴生川駅は、JR草津線、信楽高原鐵道、近江鉄道の3つの鉄道が乗り入れる重要な交通の結節点でもあり、甲賀市の玄関口ともいえます。この貴生川駅の持つポテンシャルを最大限に活かし、未来につなげていくということは大変重要なミッションであると考えております。
 貴生川駅の周辺地域を特区と定めまして、行政の先行投資、自動車に頼ることなく暮らせるまち、また高齢者、子育て世帯、働く方々にとって利便性の高いエリアを構築し、市外への人口流出を食い止めていきます。
 また、草津線の存続に加え、民間投資を呼び込みながら、市内全域に及ぶ好循環を生み出していくものであります。
 この構想につきましては、市民、議会、行政が目的を共有し、まずは課題を整理し、方針を決定し、事業の着手ができるよう、中長期の重要プロジェクトとして進めております。
 詳細につきましては、この後、担当から説明させていただきます。
 また、本日の会見後半での案件となりますが、水口青年会議所様が、このコロナ禍を少しでも明るく元気にしていこうという思いを持って、市のコミュニティバスのラッピング企画をしていただくことになりました。
 アフターコロナにしたいことを書いた紙とともに撮影した約2,000人の市民の皆様の写真をラッピングしていただきます。その写真とバスの愛称を募集されるということでありますので、ぜひ取り上げていただければ大変ありがたいというふうに思います。このコロナ禍で、夢のある、また未来に向けた企画をしていただき改めて感謝を申しあげます。
 最後になりますが、先に人事異動の発表をしましたとおり、前任の大橋理事が出向を終えて総務省本省に戻りましたことから、引き続きこの9月1日から総合政策部の理事兼健康福祉部の理事として、総務省から阪本伸江さんに着任をいただきましたので、このあと自己紹介の時間を少しいただきたいと思います。
 私からの説明は以上とさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

○各担当より情報提供
・ 貴生川駅周辺特区構想について

○質疑応答
《記者》
 貴生川駅周辺特区構想は、2040年の完成までまだ時間はあるとは思いますが、財源確保や具体的な内容を考えていくロードマップのようなものはこれから作成されるのでしょうか。
【担当】
 2040年に完成まで20年あり長いようですが、都市づくりは50年100年先をめがけていくものですので、今から段取りを組みしっかり進めていく必要があります。財源確保も重要であり、特に民間企業の力が大きなウエイトを占めてきますので、民間投資を呼び込む協力体制づくりをしていきます。
《記者》
 大まかなスケジュールは考えておられるでしょうか。
【担当】
 例えば、道路整備や官民連携の交流拠点施設などは、概ね前半となる2030年までに具体化できるよう進めたいと考えております。それ以外の施策については今後順次検討し、ロードマップで示していきたいと考えております。
《記者》
 そのロードマップはいつ頃できるでしょうか。
【担当】
 これから2年は、駅南口の再開発の整備の手法、また財源的なものも含めた基本構想を検討しますので、その中で具体的なロードマップ等を示せると考えております。
《記者》
 今議会の報告の中にありました信楽高原鐵道の経営状況については、取材し、記事にも書きました。コロナ禍で公共交通は極めて厳しい状況で、信楽高原鐵道だけではないですが、公設民営化となった13年度以来、初めての赤字転落となり、950万円の赤字は規模からすれば大きな赤字です。今年度については、休校がなかったため定期収入は19年度並みでした。一方、観光事業が極めて厳しく、もしかすると昨年度以上かもしれません。さらに国からの持続化給付金の200万円も今回はありませんのでさらに厳しいということです。
 今の貴生川駅周辺特区構想の中で、信楽高原鐵道も市にとっては極めて重要な路線ですので、コロナ禍の出口がまだ見えない中で、支援を検討されているのかどうかをお伺いします。
【市長】
 ご承知のとおり、上下分離方式以降、初めて赤字になりましたが、まずは2種鉄道事業者として信楽高原鐵道の留保金を使って対応していただくことになります。信楽高原鐵道だけでなく、JRもかなりの赤字が出ており、近江鉄道につきましても上下分離方式を決めましたが、鉄道事業をどう支えていくか、重要な時期になっていると考えており、JRと近江鉄道と併せて検討をしております。
 市としましては、まずは信楽高原鐵道を安全に運行していく役割がありますので、感染対策も含めた安全面での予算を確保していきたいと考えております。
 また、沿線地域の関係者の方々と自然を体験するハイキング事業を企画していただいていると聞いております。今後、六古窯サミットなどの芸術を中心としたまちづくりや、スカーレットの推進協議会でのロケツーリズムなど、観光に結び付けていく取り組みもあります。アフターコロナを見据えた仕込みを進めていただいておりますので、観光が解禁となった際には、遅れをとることなく大きな一歩を踏み出せるように今できることを精一杯取り組んでいきたいと考えております。
 また、国の重要文化財に指定となりました第一大戸川橋梁につきましても、鉄道の橋梁としては全国で2カ所ですが、1カ所は貨物専用ですので、重要文化財の橋梁を乗って走ることができるのは信楽高原鐵道だけと聞いております。このようなことも地道にアピールしていくことが大切と考えております。
 財政的な支援については、今年度の決算を見て判断することになろうかと思います。まずは株式会社として、しっかりと経営体質を作っていただき、この危機を乗り切っていただきたいと思います。
 全国的に大きな課題であり、国や県に対して甲賀市も要望しておりますが、採算が合わないという理由だけで、米原・長浜間も減便という判断は、株式会社としては仕方のないことなのかもしれませんが、先ほど説明しました貴生川駅周辺特区構想にもありますとおり、駅を中心にまちづくりを20年30年という単位で進めている中で、採算が合わないから廃線となると、まちづくりそのものが進められません。
 地方のこういったところに国も目を向けて鉄道への支援を拡充していただきたいと強い思いを持っており、引き続き国県に要望してまいります。

                                               以上