

紫香楽宮は、聖武天皇が甲賀市信楽町の北部に造営した8世紀中頃の都城遺跡で、天平14年(742年)に現在の京都府木津川市に位置する恭仁宮の離宮として造営が開始されました。今回、整備したのは2000年に発見された西脇殿跡。南北約100mにわたり堀立柱建物が建ち、役人が仕事をする場所や儀礼の際に控える場として使われたと考えられています。建物の柱を直径30cmのコンクリート製円柱を並べて再現し、かつての長大な宮殿建物を視覚的に感じられるようになっています。紫香楽宮が営まれていた時代に思いを馳せ、その価値を未来へと繋ぐ場所となる事を願っています。