
小波は俳句や俳文を詠む俳人としての活動も行っていました。
明治23年(1890年)には尾崎紅葉と俳句結社「紫吟社(むらさきぎんしゃ)」を結成し、明治28年(1895年)には角田竹冷を盟主として「秋声会(しゅうせいかい)」を結成しました。
また、明治29年(1896年)から開いた木曜会は句会としての性格が強く、後に会員となった永井荷風とは深い親交があり、荷風は小波を先生と呼び、敬意を払っていました。
特に、お伽噺を題材にした絵と俳句を一つの作品としてまとめたお伽俳画作品の数々は小波を象徴するものと言えるでしょう。
俳画「桃太郎」当館蔵