監督
野田亮
映像作家。やまなみ工房のドキュメンタリー作品『地蔵とリビドー』の撮影と編集、阪神・淡路大震災を扱った作品や、知的な障害のある人たちを含むアーティスト大集団「音遊びの会」のドキュメンタリー映画『音の行方』等の作品を制作。大阪・関西万博では、オランダ王国公式プログラム、多世代インテグレイテッドダンス作品「UNUM」(うぬむ)の映像を監督。常に新しい価値と表現方法を模索しながら映像制作に取り組み、社会が抱える問題や、マイノリティとマジョリティの関係性に対する洞察を特徴とする。また、知的・身体障害を持つ親族との経験から、自身の映像作品を通じて多様な人々の共存空間を創造することを活動の主軸としている。

原作
いしいしんじ
作家。1966年大阪生まれ。京都在住。1994年「アムステルダムの犬」でデビュー。2000年「ぶらんこ乗り」から長編小説に専念。2003年「麦ふみクーツェ」で坪田譲治文学賞。2012年「ある一日」で織田作之助賞大賞、2016年「悪声」で河合隼雄物語賞を受賞。2025年10月に東宝より原作のアニメ映画「トリツカレ男」が全国公開予定。また同10月に新潮社より、琵琶湖をモチーフにした長編小説「チェロ湖」を発表予定。
音楽
大友良英
1959生横浜生れ。十代を福島市で過ごす。映画やテレビの音楽を山のように作りつつ、ノイズや即興、フリージャズの現場がホームの音楽家。ギタリスト、ターンテーブル奏者。活動は日本のみならず欧米、アジアと多方面にわたる。美術と音楽の中間領域のような展示作品や一般参加のプロジェクトやプロデュースワークも多数。障がいを持つ人たちとの音楽活動も2005年より続けている。震災後は故郷の福島でプロジェクトFUKUSHIMA!を立ち上げ、その活動で2012年には芸術選奨文部科学大臣賞芸術振興部門を受賞、現在に至るまで様々な活動を福島で継続中。2013年「あまちゃん」の音楽でレコード大賞作曲賞ほか数多くの賞を受賞。2005年アジアンミーティングを開始、2014年にはアンサンブルズ・アジアのディレクターとしてアジア各国の音楽家のネットワークづくりに奔走、現在もアジア各国を繋ぐプロジェクトを続けている。2017年札幌国際芸術祭の芸術監督。2019年NHK大河ドラマ「いだてん」の音楽を担当。また福島を代表する夏祭り「わらじまつり」改革のディレクターも務めた。パンデミック後は再び海外での活動を再開。NHKFMの名物ジャズ番組「ジャズトゥナイト」のDJも務める。
振付
なかむらくるみ
ダンスアーティスト/カラダ媒介人 ソコニダンス by KURUMI NAKAMURA主宰。石川県金沢市生まれ。2007年文化庁新進芸術家海外留学派遣研修員として英国Rambert School of Ballet and Contemporary DanceにてDiploma取得。帰国後、石川県内複数の福祉施設においてニーズに寄り添いながら身体と心で表現できる場づくりを継続的に行う。また、国内外の美術博物館や教育機関においてワークショップを展開しながら、社会を生きるさまざまな人の身体の美しさに魅了され、ダンスを介して美しさを社会に魅せる作品を制作し発表している。2018年よりダンスカンパニー「あら・おるズ」ディレクター、2024年よりアートな休憩所/私設公民館"ORUBA"管理人。

監修
山下完和(やました まさと)
1967生まれ 三重県伊賀市在住 社会福祉法人やまなみ会 やまなみ工房施設長
高校卒業後、様々な職種を経た後、1989年5月から、障害者無認可作業所「やまなみ共同作業所」に支援員として勤務。その後1990年に「アトリエころぼっくる」を立ち上げ、互いの信頼関係を大切に、一人ひとりの思いやペースに沿って、伸びやかに、個性豊かに自分らしく生きる事を目的に様々な表現活動に取り組む。2008年5月からはやまなみ工房の施設長に就任し現在に至る。