中南米を中心に、ジカウイルス感染症が多数報告されています。流行地に渡航される方は蚊に刺されないように注意してください。
ジカウイルス感染症は、デング熱およびチクングニア熱と同様に、蚊を介して感染します。また、ジカウイルス感染症は、感染しても症状がないか、症状が軽いため気づきにくいこともあります。
海外の流行地において、蚊にさされてから数日後に、軽度の発熱、発疹、結膜炎、筋肉痛、関節痛、倦怠感、頭痛等の症状が見られた場合には、医療機関を受診してください。
海外の流行地へ出かける際は、できるだけ肌を露出せず、虫よけ剤を使用するなど、蚊に刺されないよう注意してください。
近年、ブラジルにおいて小頭症の新生児が増えており、ジカウイルスとの関連が示唆されています。このため、妊婦の方の流行地への渡航を控えた方がよいとされています。やむを得ず渡航する場合は、主治医と相談の上で、厳密な防蚊対策を講じることが必要です。
参考
ジカ熱は、ジカウイルスが感染することによりおこる感染症で、軽度の発熱、発疹、結膜炎、筋肉痛、倦怠感、頭痛などが主な症状です。
ジカウイルスを持った蚊が、ヒトを吸血することで感染します。基本的に、感染したヒトから他のヒトに直接感染するような病気ではありませんが、まれなケースとして、献血や性交渉による感染が指摘されています。
症状は軽く、2~7日続いた後に治り、予後は比較的良好な感染症です。ジカ熱の治療は、ジカウイルスに対する特効薬はないため、対症療法となります。
現時点では、日本国内で感染した症例はありません。ジカ熱の流行は、ブラジルおよびコロンビアを中心に南アメリカ等で流行しています。
ジカウイルス感染症について(厚生労働省ホームページ)
ジカウイルス感染症とは(国立感染症研究所ホームページ)
海外感染症情報(厚生労働省検疫所ホームページ)