甲賀市は、滋賀県産の茶の約9割を生産しており、市を代表する特産品のひとつとなっています。市内には2つの茶産地があり、それぞれ気候・栽培方法などが大きく異なっています。
土山茶
なだらかな丘陵地が続く土山地域では、江戸時代より生産が行われています。東海道の宿場町であったこともあり、街道で名物として売られていました。人が乗って操作する大型の乗用機械を用いられ、県下で一番の生産量となっています。栽培面積は約200ha、生産量は約550t/年です。また、栽培中に黒い布で覆って日光を制限した、まろやかな味わいの「かぶせ茶」を多く生産しています。
頓宮大茶園
朝宮茶
日本五大銘茶に数えられ、かつ約1200年前から栽培がはじまっていた最も古い産地のひとつです。信楽地域の西端、京都との県境に位置する山間地で、慣れていないと体を立てているのがつらいほどの傾斜地です。よって大型の機械が使用できず生産量は多くありませんが、朝晩の冷え込みが厳しく、それがお茶をおいしくさせます。栽培面積は約90ha、生産量は約180t/年です。