空き家を相続したけど、何をしたらいいの?!~相続登記などについて~
「空き家を相続したけど、何をどうしたらいいか分からない!」
そんなお悩みを抱えた方が、窓口によく相談に来てくださいます。
このページでは、空き家を相続した後の手続きについて、できるだけ分かりやすくご説明します!
1.「相続登記」をしよう!
空き家を相続した皆さんにまずはやっていただきたいのが「相続登記」と呼ばれる手続きです!
相続登記とは?
★相続をした土地・建物について、不動産登記簿の名義を変更すること
です。
★名義を変更するには、法務局に申請をします。
★相続登記は義務化されており、「相続したことを知った日から3年以内に」申請をしなければいけません。
※参照1:法務省「不動産を相続した方へ~相続登記・遺産分割を進めましょう~」(更新日:2024年2月9日) 掲載
『「相続登記の申請」はじめの一歩!』
※参照2:法務省「不動産を相続した方へ~相続登記・遺産分割を進めましょう~」(更新日:2024年2月9日) 掲載
『相続登記の申請義務化(令和6年4月開始)について知りたい方は、こちら』
つまり「相続登記」とは、相続によって所有者が変わった旨を法務局へ届け出る、というイメージです。
この相続登記ができていないと、様々なデメリットがあります。

2.相続登記ができていないとどうなるの?
もし、相続登記ができていないと、様々な「いや~なこと」が起きてしまいます!!
★いや~なこと その1
不動産を売りに出せない!
両親が亡くなったことをきかっけに実家が空き家になり、もう使う予定もないから販売したい!と思う方は少なくありません。
しかし、登記簿の名義がすでに亡くなっている方(被相続人や、そのもっと前の代のご先祖様など)のままだと、不動産の販売ができないことになっています。
そのため、空き家を相続したらかならず相続登記を行い、いつでも売りにだせる状態にしておくことが大切です。
★いや~なこと その2
相続登記が長期間できていないと、手続きの費用と時間が大幅にかかる!
相続登記が長期間できておらず、何世代も前の方の名義になっているケースがあります。
次のAさんの例を見てみましょう。
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空き家の処分に困っている方は、このような悩みを抱えていることが本当に多いです。
もし、相続登記の手続きがずっと出来ていなかったら「ひいおじいちゃん」の相続人を探し出し、相続人全員と連絡を取って誰が相続をするかを確定させたうえで法務局へ申請しなければいけません。
しかし、「ひいおじいちゃん」くらいの代になると、兄弟姉妹もたくさんいるケースが多く、そしてその方たちも亡くなっている可能性が非常に高いです。
すると、亡くなったひいおじいちゃんの兄弟姉妹たちの子どもに相続が下りるため、相続人の数は20人、30人と増えていくケースがあります。
このような状況になると、相続人の調査から行わなければならないので、その調査に時間とお金が大幅にかかってしまい、すぐに販売ができない!という状態になってしまいます。
すぐに販売ができないことで、空き家の状態がどんどん悪化していき、売れない状態になってしまうケースもあります。
次の世代へ迷惑をかけないためにも、そして、資産価値を下げないためにも、不動産を相続したら必ず相続登記をおこなってください。

その3.相続登記って、何からはじめたらいいの?
相続登記が義務化されていることや、やらなければデメリットがあることもお伝えしたところで「じゃあ何からはじめたらいいの?」という部分に触れていこうと思います。
★まずはお近くの司法書士事務所へ相談に行く!
相続登記は、相続人が少ない場合は自分で行うケースもありますが、相続人が複数いたり、連絡が取れない相続人がいたりする場合では、やはりプロに任せるのが一番安心です。
また、遺産分割協議書などの作成や、相続人調査などを担っていただけるので、安心して相続登記を行うことができます。
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★連絡が取れる相続人の確認を行う!
相続登記を行うには、相続人全員で話し合いを行い「遺産分割協議書」を作成する必要があります。そして、実印を一人ずつ押してもらい、印鑑証明を添付します。
「遺産分割協議書」…相続人の間で、被相続人(亡くなった方)の財産をど のように分けるかを協議・話し合い(遺産の分割)を行い、その結果を遺産分割協議書として書面を作成します。
※参照3:法務局「相続登記・遺贈の登記の申請をされる相続人の方へ(登記手続ハンドブック)」(更新日:2025年3月28日)相続登記・遺贈の登記の申請をされる相続人の方へ(登記手続ハンドブック):法務局 掲載
「登記申請手続のご案内 (相続登記(1)/遺産分割協議編)」 p6(閲覧日:2025年11月12日)
ここで大切なのは、いかに自分で連絡が取れる相続人を増やせるか、ということです。相続人の中で一人でも連絡が取れない人がいると、基本的には相続登記の手続きが進みません。
連絡が取れない相続人の調査のために、必要な手間や費用がかかり、相続登記の手続き負担が増大する可能性があります。
遺産分割協議をスムーズに行うためにも、親族間でしっかり連絡がつくようにしていただき、必要な書類をすぐに集められるようにしておきましょう!
その4.相続登記以外でやっておいたほうが良いこと
ここまでは、主に相続登記のことについて触れてきました!次は、相続登記の手続き以外にやっておいた方が良いことをいくつかご紹介します。
★家財処分をする!
相続した空き家を売るにしても、貸すにしても、家財処分を行い、すっきりした状態にするのがスタンダードなやり方です。
家財がたくさんある状態のまま取引を行うケースもありますが、基本的には家財処分はやっておくに越したことは無い、と思っておいて良いでしょう。
家財処分の方法(1)
古物商などに依頼し、売れるもの、引き取ってもらえるものが無いかを見てもらう。
家財処分の方法(2)
自分でコツコツ処分をする。
※費用を抑えることができます。
家財処分の方法(3)
業者に家財処分をやってもらう。
※費用はかかりますが、業者にお願いすることでかなり負担を軽減できます。見積もりをお願いしてみるのも、おすすめです。
家財処分については、空き家の相続が発生する前からコツコツ行うことを強くおすすめしています。
空き家を相続した子どもがスムーズに売却などの手続きが行えるように整えることがとっても大切です!
「家財が多すぎて、手続きが何も進まず放置してしまっている内に、家の状態がどんどん悪くなって売れなくなってしまった…」
というケースはかなり見受けられるので、早い時期から家財の整理を行ってください!

★家に関する重要な書類を見つけておく!
相続した不動産に関する重要な書類は、必ず残しておきましょう。例えば、次のようなものがあげられます。
残しておいて欲しい書類(1)
不動産の権利書や、取得した際の売買契約書など
残しておいて欲しい書類(2)
家を建てたときや、リフォームを行った際の図面・領収書など
残しておいて欲しい書類(3)
電気、水道又はガスの使用中止日(閉栓日、契約廃止日等)が確認できる
書類
※空き家の発生を抑制するための特例措置(空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除)を受ける際に必要となります。
空き家の発生を抑制するための特例措置(空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除)とは…
被相続人の住まいを相続した相続人が、その家屋又は敷地の譲渡にあたり一定の要件を満たした場合、その譲渡にかかる譲渡所得の金額から3,000万円 (相続した相続人の数が3人以上の場合は2,000万円)を特別控除します。
※参照4:国土交通省「空き家の発生を抑制するための特例措置(空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除)」
住宅:空き家の発生を抑制するための特例措置(空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除) - 国土交通省
掲載 「制度の詳細(令和6年1月1日~)」より抜粋。(2025年11月12日閲覧)
その他、その不動産に関する書類は、基本的にはすべて保管しておいてください。
税の控除を受ける際に提出を求められたり、売買をする際に不動産業者が参考にする場合があります。
最後に
空き家を相続したら、考えることや手続きがたくさん出てきます。
司法書士や地域の不動産業者、法務局の方などに、まずは相談を行うことがとっても大切です。
空き家を放置してしまい管理不全状態になることで、次の世代や地域の方に迷惑をかけてしまうだけでなく、行政指導を受けていただくケースもあります。
「早く動いたら、ちゃんと活用できる家だったのに…」
という空き家を、日々の業務で見受けることがあります。
そうならないためにも、空き家を相続したら早めに行動を起こしていただけたら幸いです。
ご不明な点や、ご相談がありましたら、お気軽にご連絡ください!
参考になるHPなど
●法務局「相続登記・遺贈の登記の申請をされる相続人の方へ(登記手続ハンドブック)」(更新日:2025年3月28日)
相続登記・遺贈の登記の申請をされる相続人の方へ(登記手続ハンドブック):法務局
●法務省「相続登記の申請義務化特設ページ」(更新日:令和6年5月20日)
法務省:相続登記の申請義務化特設ページ
●大津地方法務局「大津地方法務局 甲賀支局(こうかしきょく)」(更新日:2024年1月4日)
甲賀支局:大津地方法務局
●滋賀県司法書士会 ホームページ(閲覧日:2025年11月13日)
滋賀県司法書士会
●国土交通省「空き家の発生を抑制するための特例措置(空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除)」(閲覧日:2025年11月13日)
住宅:空き家の発生を抑制するための特例措置(空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除) - 国土交通省